<刑法系って何?>
皆さんは、逮捕、ということをどう考えているでしょうか? 逮捕=犯罪者=懲役刑、という図式が頭の中にあるように思えるのですが。 だとしたらそれは、現実離れした、あほな刑事ドラマのせいでしょう。ああいうのを見ると、つい、逮捕したらすべてが終わり、と言う気がします。しかし、本当に重要なのはその後です。つまり、起訴されて裁判を受け、判決(有罪・無罪)が下されることなのです。 「疑わしきは罰せず」とか、「疑わしきは被告人の利益に」という言葉を聞いたことはありませんか?逮捕された段階というのは、疑わしいだけなのです。逮捕段階では、「XX容疑者」と報道でも言っているはずです。この段階では、"無罪の推定”が働いているのです。 しかし、そういう報道をしているマスコミでさえ、逮捕された人を、あたかも有罪の判決が出た罪人のように扱っています。"無罪の推定"ではなく、"有罪の推定"で報道がなされているのです。日本でさらにたちが悪いのは、マスコミが数多くあるのに、反対意見のものがない、ということです。 ノムラのサッチーとアサカのミッチーの対決を見てわかると思いますが、意見がばらばらに分かれるのが普通なのです。ただ、売れそうだから、という理由で他社と同じ内容の記事を書いている現状では、「表現の自由」とたまに言うマスコミの発言は、説得力に欠けます。 刑事ドラマ(踊る大走査線は、一部除外)が、本当だと思ってしまっている人のため、特に、逮捕したら終わり、と言う、ドラマのあほな典型例をお話しましょう。 時効直前の容疑者を、時効成立1〜5分前に逮捕し、「よかった」とつぶやくシーン。 馬鹿丸出しのシーンです。逮捕されても、時効はとまりません。起訴されて、時効はとまるのです。つまり、この話だと取調室のついたときには、すでに時効が完成してしまうのです。取調べにも時間はかかります。最大拘留期間は、合計で23日です。急いで処理しても、一日近くかかるのでは、と思われます。 ちなみに起訴とは、簡単に書くと、検察官が刑事事件を裁判に持ち込むこと、を言います。日本の検察は通常、有罪になるであろう事件しか起訴しません。だから、有罪確定率は高いです。80%ぐらいだ、と聞いたことがあります。 では、逮捕されてしまったらどうしたらいいのでしょう?
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